樹脂部品のねじ補強に使える「ヘリサート規格」完全ガイド|抜け・トラブル回避のポイントも解説!

樹脂部品のねじ補強に欠かせない「ヘリサート」!
ねじの緩みや抜け、強度不足といったトラブルを防ぐ手段として多くの現場で使用されています!この記事では、ヘリサートの基本から規格、選定方法、注意点、実際の現場で起きやすいトラブル事例までを解説します!樹脂加工におけるねじ補強の課題を解決するヒントをお届け!
そもそも「ヘリサート」って何?

ヘリサートとは、ばね状のインサートで、部品のねじ穴に挿入して内部ねじ山を補強する目的で使われます!特に樹脂部品やアルミ部品など、母材の強度が不十分な場合に有効!
ヘリサートの用途
- 樹脂部品のねじ補強
- ネジバカ・抜けトラブルの防止
- 耐摩耗性・繰り返しねじ込みに対する補強
樹脂のネジ補強!
— 滝本技研工業公式アカウント|精密樹脂加工のプロフェッショナル (@tgk_takimoto) September 18, 2024
ヘリサート挿入の様子です🛠️ pic.twitter.com/4Icn613Bnz
ヘリサートの種類と選定ポイント
標準型とタングレス型
種類 | 特徴 | 主な用途 |
---|---|---|
標準型 | 挿入時に"タング"と呼ばれる突起あり | 一般的な補強に広く使用 |
タングレス | タングがなく、取り外し不要 | 組み立て効率化、安全性重視 |
サイズ・ねじ種別
- メートルねじ:JIS規格に準拠、国内で一般的
- ユニファイねじ(UNC/UNF):米国規格で機器輸出品に多い
- ウィットねじ:古い機械設備で使用
同じ径でも規格が異なると互換性がないため、必ず図面や仕様を確認しましょう!
「樹脂部品のねじ規格と補強対策|滝本技研工業による実践ガイド」についてはこちらをご覧ください!
エンザートとの違いって?ざっくり比較表
特徴 | ヘリサート | エンザート |
---|---|---|
形状 | バネ状 | 筒状 |
主な利点 | コストを抑えやすく、再使用性あり | 強度が高く、ズレにくい |
向いている素材 | 樹脂、アルミなど | 高強度が必要な樹脂、金属など |
主な用途 | 精密機器、組立製品、試作 | 振動の多い箇所、応力集中部など |
挿入工具 | 専用の挿入工具が必要 | 六角レンチや特殊工具で対応 |
滝本技研工業では、樹脂加工におけるねじ補強として、ヘリサート加工に幅広く対応しています!また、タングレスヘリサートも、社内在庫や一括調達によりコストを抑えてご提供可能です!
エンザートとの比較提案、強度とコストの最適バランスをご提案します。組立工程でのトルク管理まで考慮し、抜け・破損トラブルの再発防止にも注力しています!
ネジ補強はヘリサートで対応しています。
— 滝本技研工業公式アカウント|精密樹脂加工のプロフェッショナル (@tgk_takimoto) May 27, 2021
ネジ補強したから良いと思って、強くネジを締めると、ヘリサートが抜けてくるから注意が必要です。組み立て担当の方は、金属の感覚でネジを締めるから、気をつけて下さいね! pic.twitter.com/pFVX7k8faR
よくあるトラブルと回避策
ネジが締まりすぎてヘリサートごと抜けた!
組立時に金属と同じ感覚でトルクをかけると危険…!特に樹脂ではネジがもげることも…
事前にトルク管理をするか、トルクドライバーの使用がおすすめ!
材質によってガタつくことがあるのはなぜ?
大きめのヘリサートはバネの反発が強く、柔らかい樹脂に食い込むことでガタつくことがあります。使用する樹脂の特性とヘリサートのサイズ選定に注意!
タングレスが高い…コストを抑える方法は?
滝本技研工業ではヘリサートをまとめて仕入れ、価格を調整しています。ロット対応や在庫相談も可能です!エンザートなどとの比較検討もお気軽に!
まとめ
樹脂部品のねじトラブルを防ぐには、正しい補強方法の選定と加工精度、組立管理までの一貫対応が不可欠です!
滝本技研工業では、現場で培った経験とノウハウをもとに、コストと品質の両立をサポートします!「こんなときどうする?」というご相談も大歓迎!お気軽にお問い合わせください!
滝本技研工業の対応実績!
主にこんなケースでご相談いただいています!
お客様の課題 | 滝本技研工業の対応例 |
---|---|
強度不足でネジがバカになる | ヘリサート加工による補強を提案! |
タングレスヘリサートの価格が高すぎる | まとめ買いでの価格調整+代替品の提案! |
エンザートと迷っている | 用途・コスト・材料に応じて比較表を提示して選定支援! |
組立時にネジを締めすぎてヘリサートが抜ける | 組立時のトルク制限の注意喚起+社内向けマニュアル作成! |
挿入工具の選定や購入先がわからない | 工具販売も含めてトータルでサポート! |
現場が抱える「気付きにくい」問題点
- 図面上は問題なしでも、実際には破損や不具合が起きる
- 使い切り前提の設計で、メンテナンス性が犠牲になっている
- 「削るだけ」でなく、使う現場目線の配慮が足りていない
- 「繰り返し使う」「再整備する」という運用視点が抜けている
- 締結・脱着を繰り返すときに、徐々に不具合が顕在化する
「タングレスヘリサート」は価格が高い!ミ○ミで価格を見ると、驚いてしまう…。
— 滝本技研工業公式アカウント|精密樹脂加工のプロフェッショナル (@tgk_takimoto) April 3, 2021
弊社はまとめて購入して、価格を抑えています。
挿入工具とヘリサートの販売も考えようかなぁ〜? pic.twitter.com/SyD2Q4TDZA
お問い合わせ・ご相談の流れ
滝本技研工業では、樹脂加工のプロとして、単に加工するだけでなく「製品が実際に使われる現場」を想定して、最適な補強方法をご提案しています。
お問い合わせ〜解決までのフロー
- 課題に気づく
- 樹脂製の部品に金属ネジを何度も締め直していると、「ネジ穴がバカになる(削れて締まらない)」、「ネジが空回りする」などの問題が発生しやすくなります。
また、ヘリサートを入れて補強しても、締め過ぎや設計不良によって抜けてしまうケースも…
「これは不良品?」「何が悪いの?」といった状況でも、まずはお気軽にご相談ください!
- 現物確認・図面確認・使用条件をヒアリング
- 状況を正確に把握するため、以下のような情報をヒアリングします!
📌現物支給または図面のご提供(2D/3D)
📌使用部位の想定荷重や繰り返し使用の有無
📌取付けトルクの基準
📌ご使用中のネジサイズ・ピッチ・材質
📌エンザート・ヘリサート・インサートなどの過去使用履歴
これにより、「そもそも樹脂材に対して過剰トルクだった」「インサートとヘリサートの選定を逆にしていた」といった根本原因の特定が可能になります!
- 用途に応じた補強方法のご提案!(設計変更不要の場合もあり)
- 「今のままではすぐダメになるけど、どうすれば良いの?」
そんな時、滝本技研工業では以下のような解決策をご提案しています!
📌トルクに応じたヘリサートサイズの再選材料に合わせた挿入穴公差やピッチの最適化
📌タングレス仕様か否かの見直し
📌強度優先ならエンザート、コスト優先ならヘリサートの選択
📌下穴加工の最適化(径・深さ・仕上げ)
現状の設計を大きく変えなくても対応可能なケースも多いため、試作前段階でもご相談歓迎!
- 試作対応・短納期加工も可能です!
- 💡「まず1個だけ試してみたい」
💡「図面の寸法がまだ決まっていないけど相談したい」
という段階でも問題ありません!
📌樹脂ブロックからの加工対応
📌M2~M12程度のヘリサート加工に対応
📌タングあり/なしどちらも対応可能
📌部品支給による追加工も相談OK
📌納期は**最短即日出荷(案件による)にも対応しております!
- 量産品での安定対応とコスト管理もサポート!
- 量産時には、以下のような点も意識して最適化をご提案しています!
📌ヘリサートのまとめ買いによるコスト低減(※タングレス含む)
📌ヘリサート挿入工具の貸出・購入相談も対応
📌専用治具の設計提案
📌ネジ補強による不具合低減=検査・組立の工数削減
滝本技研工業では、ヘリサートを「加工だけ」で終わらせず、現場課題の根本解決まで一貫して対応しています!
お問い合わせはこちらから!
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